科学・哲学の前衛としての臨死体験、異界、そして霊魂の周縁
飯田史彦氏の発言を科学的知見から発展的に批評していきます。
飯田氏の著書の順は、
1.本人の学生時代のフシギ体験(これは、「生きがいの創造Ⅱ」にあたります。)
2.大学教授時代に「生きがいの創造」を発刊
になります。
「生きがいの創造Ⅱ」は、本人の体験談なので納得でき、迫力あります。
1次資料になります。
「生きがいの創造Ⅱ」以外は、他の方の引用著作をもとに考察されています。
2次資料になります。
2次資料故に、迫力、納得感が欠けます。
納得するためには、引用著作の真偽から確認していかねばなりません。
特に、生まれ変わりなどの妥当性は、意見が分かれるところです。
「生きがいの創造」に多く引用されている「輪廻転生」(著者:ホイットン博士、フィッシャー)はホイットン博士の研究をもとに、ライターのフィッシャーが書いています。
こうなると、ホイットン博士/フィッシャー/飯田さんの3次資料になってしまい、情報の新鮮さが落ちてしまいます。
1次資料のホイットン博士の論文を探しましたが、ほとんど見つかりません。
やっと見つけた数少ないホイットン博士の1976年のダイジェスト記事で、博士は次のように述べています。
「退行催眠での前世期億は必ずしも、本人の実際の前世での経験とは言えない。」
博士の著作である1986年出版の「輪廻転生」の趣旨とは、異なっている。
この10年間の転向の道筋をせつめいしてほしいものです。
ここまでの確認をして、飯田氏は「輪廻転生」を引用しているのだろうか。
1次資料のホイットン博士の論文は世界中をさがしても無いのだから(理由は不明)、飯田氏も確認していないはず。
それなら、飯田氏の特異な能力で、輪廻転生の正しさを保障している、という説明がほしいものである。
ホイットン博士のダイジェスト論文(web中1日かけて探したが、本格的な学究論文が皆無、何故?不信がツノル)
・https://survivalresearch.ca/NHRF/NHJ/New_Horizons_Journal_vol_2_no_2_June_1976.pdf
「退行催眠での前世期億は必ずしも、本人の実際の前世での経験とは言えない。」
・https://survivalresearch.ca/NHRF/NHJ/New_Horizons_Journal_vol_2_pt_4_issue_9_September_1978.pdf#search='Whitton%2C+J.+L.+%281978%29+Xenoglossia%3A+A+subject+with+two+possible+instances.+New+Horizons%2C+2%284%29.'
「真正異言について」
・書評
https://philarchive.org/archive/BARAD-2
(ニュートン博士の輪廻転生の業績にも触れている)
私の立場は、輪廻転生を支持するものです。
ですから、厳密な1次資料がほしいのです。